Nov 29, 2012

2013 S/S Part10




おはようございます。



早速本日のバッグをご紹介します。



Hunting Shoulder Bag

W30 H24 D9

使用素材は前回、前々回と同じ、
下から、タンニン鞣しの素上げエナメルレザー、
ブラック部分にタンニン、クロームのコンビネーション
ナチュラルシュリンクレザー、
付属にタンニンのスムースレザーを用いています。




front
古いハンティングバッグをデザインソースに、
素材使いとパーツのカッティングで
女性が持てるハンティングスタイルのショルダーバッグに仕上げました。

特にショルダーバッグというアイテムを
モードな雰囲気にまとめるのは難しく、
今回のコレクションの中で最も時間を要しました。




普段使いに便利なサイズ感。




タイトですが斜め掛けも可能です。



side
マチ横は内側に折り込み、
上部の厚みをスッキリと見せています。
下でご説明していますが、上部の厚みを無くす事で、
ショルダー付け根部分への負担を軽減出来ます。



back
敢えてフタの留め具にバックルを使用しているので、
頻繁に出し入れするカードケースや携帯は、
背面のファスナーポケットに収納出来ます。



bottom
底芯入り、4点底鋲。




ショルダーパーツ。
両サイドで長さ調節出来ます。
斜め掛けにするとショルダーの中心がズレるので、
両方で穴の位置を変えるとセンターがとれます。




ショルダー根付け。
通常ショルダーバッグは、ショルダーがバッグの横に付く物が多いですが、
古いハンティングバッグやポストマンバッグは、
物の出し入れを容易にする為になのか、バッグ背面に付きます。

このバッグもそれらのデザインを踏襲していることと、
蓋がバッグ本体の幅より広い事、またマチ横を内側に折り込んでいるので、
ショルダーは背面に付けました。

この方法はバッグが前方に傾く為、
ショルダーの付け根に相当負担がかかります。
その点には充分に配慮しているので簡単には壊れませんが、
修理の事を考え、ステッチは飾りで、胴体にはカシメで取り付けています。




蓋ストラップ。
バッグの顔になるこのパーツの形に最も時間をかけました。
ミリ以下の単位で修正を繰り返し、
女性が持つバッグとして、納得のいく曲線を表現出来ました。



女性がコーディネートしやすいハンティングスタイルのバッグは
目にする機会が少ないと思います。

展示会でも特にご好評頂いたデザインです。













Nov 24, 2012

2013 S/S Part9




こんばんは。

新作の紹介の最中に投稿間隔を空けてしまい済みません。

疲労の蓄積を自覚したところに息子の風邪をもらい、
20数年ぶりに風邪という症状で内科を受診しました。

治まらない咳に体中が筋肉痛です。

年末に向け、皆さんも健康に気をつけて下さいね。




さて、本日のバッグのご紹介です。

Box Boston Tote 2Way Bag

W40 H27 D15
(W40はファスナーを開いたときの口部の最大値です。)

素材は前回ご紹介のトートバッグと同じ、
下から、タンニン鞣しの素上げエナメルレザー、
ブラウン部分にタンニン、クロームのコンビネーション
ナチュラルシュリンクレザー、
付属にタンニンのスムースレザーを用いています。


色のコンビネーションが変わると、
また印象が異なって見えると思います。


front
ファスナーを閉めたボストンスタイル。




底マチの厚みで容量を稼いで、
バッグはコンパクトに見えるサイズに仕上げています。



side




back




bottom
底芯入り、4点底鋲。




オープンファスナーを使用している為、
ファスナーを開けるとトートバッグスタイルでご使用頂けます。

ファスナーを閉めた状態より約6cm高さが出ます。



次回は、同じ素材を組み合わせたショルダーバッグをご紹介します。













Nov 14, 2012

2013 S/S Part8




Calm ToteBag

W41.5 H28.5 D12


calm=穏やかな

佇まいが、その名の通り穏やかな雰囲気漂うトートバッグ。


front

久しぶりに3種類の異なる革と色を組み合わせた、
それだけで存在感があるバッグだと思います。

下から、タンニン鞣しの素上げエナメルレザー、
ブラウン部分にタンニン、クロームのコンビネーション
ナチュラルシュリンクレザー、
付属にはタンニンのスムースレザーを用いています。

特筆すべきは、今回一目惚れで使用した
ミッドナイトブルーが美しいネイビーのエナメルレザーでしょうか。








side
程よい底幅で扱いやすいと思います。




back




bottom
底芯入り、4点底鋲。



patchpocket
ポケットもしっかり柄合わせ。



side zoom
前後胴の間に縫い込んだ飾り玉縁も
色分けしています。

タンニン鞣しのエナメルレザー。
その表情が格別です。



シンプルなだけにごまかしのきかない、
細部に渡って非常に神経を遣ったデザインです。














Nov 11, 2012

Saturday In The Park 




土曜の昼下がり、

友人ファミリーと代々木公園で。











































Nov 8, 2012

2013 S/S Part7





Western ClutchBag

W32 H20 D5


毎シーズン1型は制作しようと努めているクラッチバッグ。

今季も新作を考える際に、かなり早い段階から
頭の中であれやこれやと構想を膨らませてはボツにし、を繰り返し、
ようやく辿り着いた力作です。

その限定的な用途、容量から、
毎シーズンそれほど注文が付く物ではございませんが、
回を重ねる毎に、確実にご要望が多くなってきているアイテムです。




front
最大のデザインポイントは、
WesternShirtsのヨークをデザインに取り入れている点です。
オーソドックスな四角いアウトラインのバッグが、
女性らしい印象に変わります。



実際にコーディネートしてみると、
一層この波形のラインが引き立つ事がお分かり頂けると思います。
サイズは、一般的なクラッチバッグ以上、
最近のトレンドのドキュメントバッグ未満の大きさです。



side
フタの端をフリンジハンドバッグにも使用した
スエードタッチのレースで巻きかがりしています。



back




bottom
底面には板状の革を縫い付け、他の部分より硬くする事で
持ったときの安定感を確保しています。















Nov 7, 2012

2013 S/S Part6




こんにちは。

今年は、夏から秋を飛ばしていっきに冬になってしまいましたね。
(東京の話)

バッグ制作においては、梅雨から夏の蒸し暑さに集中力を削がれ、
冬はミシンなどの金属が、指がかじかむ程に冷えるので、
私にとって秋が一番気持ちよく作業が出来るシーズンなのですが・・・。

残念です、

ホントウにザンネンです。






さて、気を取り直して本日のバッグをご紹介します。

Bumper ToteBag

W44 H30 D14

とてもシンプルで一見ユニセックスな雰囲気のトートバッグです。

黒い部分は、ナチュラルなシボ感がとても良い雰囲気の
タンニンとクローム鞣しのコンビネーションレザーで、
ブラウン部分がタンニン鞣しのスムースレザーを使用しております。


front




A4がすっぽり入るサイズ。



 back
シンプルです。



side
コーナーに付く丸鋲が、車で言うところのバンパー的役割を持ち、
最も消耗の激しい箇所を守ってくれます。



 bottom
底芯入り、底鋲5点。



シンプルながら、デザインポイントを明確にした、
革の質感を楽しんで頂けるバッグです。

前後各胴の広い面積を一枚革で取っているのも贅沢だと思います。














Nov 6, 2012

2013 S/S Part5




こんにちは。

前回から少し間が空いてしまい申し訳ございません。


前回に引き続き縦に2種類の革を分割したボストンバッグのご紹介です。


Division BostonBag

W37 H28 D12

タンニン鞣しのスムースレザーと表面に艶を出した
スネークエンボスレザーのコンビ。



front
正面から、下部左右を少し横に張り出した変形台形で、
数ミリの型紙調整を繰り返し、個人的にはとても気持ちのよい
バランスに仕上がっていると思います。






 side
マチは下に向かって緩やかに幅が広がります。



back
中央上部フタの付け根に四角い金具を噛ませてあるので、
フタを閉めずにご使用の場合は下に垂らす事で邪魔になりません。



 bottom
底芯と4点底鋲。



錠前
少しハードな印象の、重厚感のある錠前を使用。



 はぎ合わせ
ここ数シーズン多用している段差のないはぎ合わせ方法。
一枚革の様に見えるのでエレガントな印象が増します。




バッグ中央縦にラインを入れたデザインは、
スポーティな雰囲気になりがちですが、
その幅のバランスと素材感で大人っぽいバッグに仕上げています。















Nov 1, 2012

2013 S/S Part4




Division ToteBag

W44 H30 D14

素上げのナチュラルシュリンクレザーと
表面に艶を付けたスネークエンボスレザーを
縦に分割したトートバッグ。

ハンドル部にはタンニン鞣しのヌメ革を使用。

全く表情の違うレザーを組み合わせることで、コーディネートの幅を広げ、
黒革のハンドルで全体の印象を引き締めています。



front

雑誌などもすっぽり入り、底マチの幅も14cmとっているので、
収納力は抜群です。


両端に濃いめの色を置くことで、
実際より小さく見えます。

side

スネークエンボスレザーはとても柔らかい仕上げなので、
ざっくりと布バッグの感覚でご使用頂けます。

bottom

胴体の切り替えは底面にも延長しています。



このバッグに見られる素材の組み合わせは、
とてもtortoagoらしいのではないかと思っております。

カッチリ品よく見えながら、ガンガンご使用頂ける
バランスの面白いトートバッグです。