Jul 4, 2011

アウトポケット



デザインを考える際、僕はなるべく一枚の革で大きな面を
とりたいと思っているので、機能性も充実させようとすると
アウトポケットの配置にとても頭を悩ませます。

僕が機能を一番の売りにしているデザインを
好きではないという理由もありますが、
ポケットの構造や配置によってデザインの流れを壊してしまう事が
多々あります。


以前はアウトポケットの付いたバッグはほとんどデザインしていませんでしたが
2006A/Wでデザインしたこちらのバッグをきっかけに
アウトポケットが付いた形にも取り組むようになりました。


バッグ自体はA4の入らない小さめのハンドバッグですが、
口元に錠前の蓋を付けているので、
二段に配置したファスナーポケットは、
定期入れや携帯の収納に便利です。

ファスナーのレールをむき出しにしているので、
外から見える金具の分量が多く、少しハードな印象になり
その分デザインとしての要素も増しています。

このハンドバッグからファスナーポケットを外したら
全く別物になりますよね。



最近よく使用しているポケットは以下のデザインになります。
このパッチポケットは私物の紺ブレからヒントを得て
バッグに取り付けてみました。
レザーバッグでこの手のパッチポケットは珍しいと思います。
胴と違う色を使う事でよりデザインとして強調しています。



こちらは玉縁付きのファスナーポケットになります。
ファスナーをむき出しにしていないので、一番上の写真に比べると
若干ソフトな雰囲気に仕上がっていると思います。



今期デザインしたこのポケットは上の二つをミックスしています。
このパッチポケットは胴と同じ色で仕上げているので、
デザインに馴染んでいます。

機能面を充実させる為に、バッグ全体のデザインを
損なうわけにはいかないので、アウトポケットを付ける際は
細心の注意が必要になります。

格好よくポケットをデザイン、配置できれば
それに越したことはないですから。















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